一般ニュース 12月2009年

23/12/09 ブリスベン/バリ間の運航許可を取得 − ストラテジック航空
23/12/09 機内ヘッドフォンの袋詰め契約を障害者企業から囚人に変更−QF
23/12/09 カンタス航空への外資規制を緩和 − 連邦政府
16/12/09 豪州へは初めてとなるメルボルンへの運航を開始 − カタール航空
16/12/09 豪州とEUとのオープン・スカイ協定締結に一歩前進 − 豪運輸相
16/12/09 10月のオーストラリアの貿易赤字が大幅に拡大
09/12/09 11月のシドニーの気温は過去150年間で最高
09/12/09 シドニー線を再開、メルボルン線も検討 − ロイヤルブルネイ航空
09/12/09 来年4月からケアンズ/大阪線を再開 − ジェットスター航空
02/12/09 3ヶ月連続で政策金利を引き上げて3.75%に − 豪準備銀行
02/12/09 豪連邦政府と運行枠の拡大について協議 − エティハド航空
02/12/09 10月の国内線の定時出発率、到着率の1位はカンタス航空

                                                 

12月23日2009年 ブリスベン/バリ間の運航許可を取得 − ストラテジック航空
  オーストラリアのストラテジック航空(Strategic Airlines)は、ブリスベンとバリ間の運航許可を取得したが、同社が計画している週2便のサービスを開始するには、あと旅客席50席の申請が必要となる。 
  国際航空委員会
(IASC:International Air Services Commission)は昨日、ストラテジック航空が買収したオズジェット(Ozjet )が保有していたブリスベンとバリ間の408席の運航枠を同社に移転することに同意した。 これによってジェットスター航空やパシフィックブルー航空との競争に参加することになる。 同社によると、3月から週1便で運航を開始し、需要状況を見て2便目を検討するとしている。 しかし、同社が計画している229席のA330機を週2便で運航するには、旅客席の運航枠50席が不足する。 同社としては現在オーストラリアとインドネシアの航空協定で残っている150席の中から不足分を申請することになる。 
  IASCは、「すでにカンタス航空が旅客席の増加を申請しているが、いくらかの席数はストラテジック航空に割り当てられるべきである」としている。 (Source: Travel Today, 18/12/09 "
Strategic gets all clear for Brisbane to Bali flights")
12月23日2009年 機内ヘッドフォンの袋詰め契約を障害者企業から囚人に変更−QF
  身体障害者法案を担当するビル・ショーテン政務次官はカンタス航空に対して、なぜ機内のヘッドフォンの再包装作業を行なう契約を、障害者を雇用している企業から低賃金の囚人労働者を利用しているところに変更したのかの説明を求めている。 
  先月、カンタス航空はシドニーで障害者を雇用している企業との契約更新をしないことを決定した。 しかし、この契約を獲得したニューサウスウェールズ州矯正サービス省(Department of Corrective Services )は、最終段階で、このヘッドフォンの作業を障害者を雇用している企業に委託すると発表した。 ショーテン政務次官は今日、カンタス航空とジェットスター航空の代表者と会い、両社の障害者に対する会社方針を協議する。 
  Sunnyfield Enterprises社はシドニーで知的障害者を雇用して、過去15年間カンタス航空のエコノミークラスのヘッドフォンの修理と再包装の作業を行なってきた。 しかし、カンタス航空はSunnyfield Enterprises社との契約を更新せず、囚人の矯正を行なうニューサウスウェールズ州矯正サービス省に、機内のすべてのクラスのヘッドフォンとアメニティー・パックを用意する3年契約を結んだ。 
  Sunnyfield Enterprises社のフランク・フランシス社長は、「今回の決定に失望している。 カンタス航空からは今までに一度も苦情はなかった。 しかし カンタス航空が航空業界で厳しい競争にさらされているのは理解できる。 カンタス航空からのこの契約は、障害者たちにとって大変重要な仕事である。 このような作業は中断したり、また始めたりすることが非常にたやすく、障害者たちにとって理想の作業である。 障害者のなかには、カンタス航空の作業をしている時は一生懸命に没頭するが、もしその作業がなかったら行儀や生活態度に問題が出る者もいる。 我々は矯正サービス省と協議し、引き続きエコノミー・クラスのヘッドフォンの作業については、今後も作業が出来るようになったが、矯正サービス省の名の下で働くことになる」と話した。 (Source: ABC, 17/12/09 "Qantas gives jobs to prisoners over disabled")
12月23日2009年 カンタス航空への外資規制を緩和 − 連邦政府

  連邦政府のアンソニー・アルバニーズ運輸相は、新しい航空政策についての声明で、「オーストラリアのカンタス航空は、引き続きオーストラリア資本が過半数を占めるも、外資への規制が緩和されることになった」としている。 この変更は、航空法(Air. Navigation Act )で定められているほかのオーストラリアの航空会社と同等の規制をカンタス航空が受けることになる。 
  カンタス航空のアラン・ジョイスCEOは、「今回の規制の緩和で、不透明な世界経済とビジネス環境において、戦略的な成長や提携を模索する際にカンタス航空としては柔軟性を増すことが出来る」と話した。 今回の規制の緩和は、外資航空会社の35%の出資上限と、外資単独企業の25%の出資上限を撤廃するものである。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 17/12/09 "Government eases Qantas ownership rules")

12月16日2009年 豪州へは初めてとなるメルボルンへの運航を開始 − カタール航空
  カタール航空は、ドーハ/メルボルン間の運航を開始したが、オーストラリアの人たちには格安の運賃を期待しないで欲しいとしている。 
  昨夜メルボルン空港にドーハから同社の初便が到着し、アクバル・アル・ベイカー CEOは、「我々はファイブ・スターの航空会社となるので運賃は他社より高くなる。 それによって乗客がなくなるとは思っていないし、我々も乗客を必要としている。 乗客には運賃に見合うサービスを行なう。 乗客には適正な運賃をお願いして、最高のサービスを受けてもらいたい。 格安で旅行しようと思わないで欲しい。 我々のサービスは優れており、我々の運賃は競合するほかの航空会社よりも相当高い」と話した。 
  同社はドーハ/メルボルン間を週3便で運行し、来年1月1日からデイリー運行とする。 使用機材は、ビジネス席42席とエコノミー席217席の新しいB777-200LRとなる。 メルボルンが同社にとってオーストラリアでの最初のデスティネーションとなった。 次はシドニーへの就航が検討されるが、アル・ベイカー CEOは、メルボルンのマーケットの開拓状況によって変わってくるとして、シドニーへの就航日などは明らかにしなかった。 (Source: Travel Today, 07/12/09 "Qatar Airways makes Australian debut")
12月16日2009年 豪州とEUとのオープン・スカイ協定締結に一歩前進 − 豪運輸相

  イタリアのローマで開催されたオーストラリアのアンソニー・アルバニーズ運輸相と欧州委員会 (EC, European Commission) のAntonio Tajani 運輸担当副委員長の会談により、オーストラリアとEUとのオープンスカイ協定と航空業界の二酸化炭素の排出についての世界的なフレームワークに向けて一歩前進した。 
  アルバニーズ運輸相によると、オーストラリアとヨーロッパ間にある多くの規制を撤廃し、フライトの便数を増やして広域的なサービスを提供することで合意した。 現在オーストラリアとヨーロッパの航空会社は、オーストラリアとヨーロッパの国々の2国間協議によって運行条件が制限されている。 例えば、オーストラリアの航空会社は、週3便しかパリへの運行を認められていない。 オーストラリア政府としては航空機の安全性、セキュリティー、自由競争法、環境保護に対する協力に基づいた協定を模索している。 EUはオーストラリアにとって大きな航空市場のひとつで、昨年EU/オーストラリア間を利用する旅客が460万人で、週平均4万4,000人となっている。 
  また、アルバニーズ運輸相は、今月のコペンハーゲンの気候変動会議の前に、国際航空業界の二酸化炭素の排出についてのオーストラリアとEUの連携を模索している。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 30/11/09 "Australia-EU open skies closer")

12月16日2009年 10月のオーストラリアの貿易赤字が大幅に拡大

  10月のオーストラリアの貿易収支は前月より赤字幅が広がり、予想していた以上の赤字額であった。 
  オーストラリア統計局(ABS)は10月の貿易赤字が23.8億ドル(季節調整済み)と発表した。 これは9月の赤字額18.5億ドルより大きく増加し、エコノミストたちの17億ドルの赤字とする予想額を大幅に上回った。 これは10月の輸出額が、9月の202億ドルから3%減少して195億ドルになったことによる。 輸入額も減少したが、わずかに1%(1億5,000万ドル)減っただけで、輸出の落ち込みをカバーするほどではなかった。 
  輸出額の落ち込みの主な原因は、石炭が12%、金属鉱石・鉱物が7%、金が17%、農産品が8%と、それぞれの輸出額が減少したことによる。 輸入額が減少したのは、燃料・潤滑油の輸入額が10%減ったのが影響している。 (Source: ABC, 09/12/09 "Trade deficit soars on export slump")

12月09日2009年 11月のシドニーの気温は過去150年間で最高
  11月のニューサウスウェールズ州は気温が40度を超える日もあり、過去100年以上で最高の気温を記録した。 主な記録は次の通り。

* シドニーでは過去150年間で、最も暑い(最高気温、最低気温)11月を記録した。
* パークス(Parkes)では11月の平均気温が34度で、過去82年間で最高となった。
* ワガワガ(Wagga Wagga)の平均気温は33.9度となり、11月としては過去67年間で最高。
* キャンベラの11月の平均気温は29.3度で、過去70年間で最高。

  そして、最大の質問は、「この夏は記録的な暑さになるのか?」であるが、過去の例から見ると、必ずしもそうなるとは限らない。 しかし、エルニーニョ現象により、暑くて乾いた気候になる可能性は十分にある。 (Source: The Land, 01/12/09 " New South Wales posts hottest November in a century")
12月09日2009年 シドニー線を再開、メルボルン線も検討 − ロイヤルブルネイ航空

  ロイヤルブルネイ航空は、新しい最高経営責任者のロバート・ヤン氏の下で、航空機の最新化やシドニー、メルボルン含む路線の拡大を図っている。 
  同社は保有するB767を2010年半ばまでにはB777に変更し、2011年からB737-800sやB787ドリームライナー(生産遅れにより2013年後半から)を導入する。 また来年に内定している新路線は、シドニー線と上海線の再開、インドネシアのウジュン・パンダン、マレーシアのペナンとなっている。 そして現在計画されている路線は、メルボルン、バーレン、ロサンゼルス、フランクフルト、成田、チェンナイ、北京で新しい航空機が納入されれば、2012年下期にはロンドンへの直行便、2013年にはロサンゼルスへの直行便も検討されている。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 02/12/09 "Royal Brunei back to Sydney, adds Melbourne")

12月09日2009年 来年4月からケアンズ/大阪線を再開 − ジェットスター航空
  ジェットスター航空は、来年4月からケアンズ/大阪線を週4便で再開すると発表した。 運行の再開は当初3月からとされていたが、同社とケアンズ空港の着陸料やその他の料金の交渉によって遅れた。 また同社はケアンズからメルボルンへのフライトも来年4月から1日2便に増やす。 
  同社のマーク・ダル・パラ広報担当は、「為替レートの問題で、ケアンズ/大阪線の運行を停止したが、来年復活することになった。 日本からオーストラリアへの観光客の増加を非常に期待している。 日本からの観光客の5人に約1人はオーストラリアに初めて来る人で、市場が成長していく」と語った。 (Source: ABC, 01/12/09 "Jetstar to resume flights between Cairns and Osaka")
12月02日2009年 3ヶ月連続で政策金利を引き上げて3.75%に − 豪準備銀行

  オーストラリアの連邦準備銀行(RBA)は今日、政策金利を0.25%引き上げることを発表し、これで3ヶ月連続の利上げとなった。 オーストラリアの政策金利は3.75%となり、アメリカや日本のゼロに近い金利、UKの0.5%、ユーロ圏の1%と比較されることになった。 
  世界的な金融危機のピークが過ぎてから、利上げを行なったのはノルウェーとイスラエルだけで、それでもオーストラリアの金利より低い。 また利上げ幅が低いとはいえ、3ヶ月連続でRBAが利上げを行なったのは今回が初めてである。 今回の利上げについては、多くのエコノミストたちも0.25%の引き上げを予想していた。 来年1月のRBAの理事会は予定されておらず、今後のさらなる利上げなどについては2月に開催される次回の理事会で検討されることになる。 (Source: ABC, 01/12/09 "RBA becomes Christmas Grinch with rate rise")

12月02日2009年 豪連邦政府と運行枠の拡大について協議 − エティハド航空
  エティハド航空は長期的な戦略計画を立てるために、オーストラリアへの運行枠の拡大を求める交渉を連邦政府と始めた。 
  同社のジェームス・ホーガンCEOは、現在同社が保有している週28便の運行枠をさらに拡大するように求める協議を、連邦政府アンソニー・アルバニーズ運輸相と今週行なった。 同社のオーストラリア/ニュージーランド地区ゼネラル・マネージャーのリンゼイ・ホワイト氏は、「我社の経営陣は将来についての検討を始めた。 我々はもちろん運行枠の拡大を求めている。 次回の協議は来年行なわれる予定である」と話した。 アブダビ首長国政府とオーストラリア政府との2国間協議は行なわれているが、それに加えて同社は独自のロビー活動を繰り広げている。 
  同社は現在週28便の運行枠を保有しているが、使用しているのはシドニーへ週11便、メルボルンへ週7便、ブリスベンへ週3便の合計週21便となっている。 ホワイト氏は、残りの週7便の枠については来年は使用しない可能性があるとし、「増便するには新規の航空機の受領が必要となる。 2017年までに100機の新規航空機が納入されることになっている。 随時納入される航空機をどの路線に投入するかを検討する必要がある」と語った。 (Source: Travel Today, 26/11/09 "Etihad opens talks to expand Australia flights") 
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12月02日2009年 10月の国内線の定時出発率、到着率の1位はカンタス航空

  連邦政府インフラ・運輸・地方経済局(BITRE)の最新の統計によると、オーストラリアの国内線航空会社の10月の定時出発率は、1位がカンタス航空の86.4%、2位はバージンブルー航空の84.7%、3位はジェットスター航空の77.2%、タイガー航空は74.2%で4位となっている。 定期便全体のキャンセル率は0・9%。 地方を運行するリジョナル航空会社では、スカイウェストが89.1%、カンタスリンクが88.9%、リジョナル・エクスプレスは82.8%となっている。 
  一方、定時到着率はカンタス航空が86.5%、バージンブルー航空が85.0%、ジェットスター航空が79.0%、タイガー航空が74.1%。 そして、スカイウェストが88.7%、カンタスリンクが86.3%、リジョナル・エクスプレスが78.5%となっている。10月にフライトのキャンセルが最も多かったのはタイガー航空で2.5%、最も少なかったのはリジョナル・エクスプレスの0.1%であった。 
  路線別に見ると、定時出発率が最も高かったのはダーウィン/パース線で96.9%、最も低かったのはハミルトン・アイランド/シドニー線の63.3%。 定時到着率の最も高かったのはパース/ポート・ヘッドランド線の98.4%、最も低かったのはロンセストン/シドニー線の67.2%であった。 キャンセル率が最も高かったのはメルボルン/シドニー線とケアンズ/メルボルン線の3.4%、メルボルン/ケアンズ線が3.3%となった。 (Source: Aircargo Asia-Pacific, 22/11/09 "Qantas tops on-time tables")